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燃え上がっているパリ

2015/01/15
日曜日のデモには2万人近くの人が集まった。
フランス国内のみならず、海外からの要人まで集まる大集会になった。
何故、こんなにフランス人は燃え上がっているのか、
日本にいると理解しにくいかもしれない。

シャーリーヘブドの事は前々回書いたから、ここでは省略するとして、

金曜日に起こった人質事件。
これはユダヤ人を標的にしていた。
パレスチナとイスラエルの紛争が背景にあるので大変複雑な問題だ。
第2次大戦よりこんこんと続く、ユダヤ人嫌悪。
イスラム原理主義者のユダヤ嫌いと、極右のユダヤ嫌い。
そのどちらにも火をつけかねない。

それから犯人たちの生い立ち。
フランス人であり、若い頃から軽犯罪を繰り返し、刑務所で原理主義に感化され、
シリアだかアフガニスタンあたりで訓練を受け、戻ってきていた。
彼らのように、フランス社会に不満を持ち、軽犯罪を繰り返している若者はフランスにごまんといる。
その彼らがいつの間にかテロ予備軍となっているとしたら空恐ろしい。


フランスは長い間テロの危険にさらされてきた。
24年前にフランスに来て以来、
ゴミ箱はなくなって透明ゴミ袋になったし、(爆発物を隠されるから)
大きな駅には軍人が機関銃を持って見回りをしているし、
サンミッシェル駅ではメトロ爆発事件があったし、
ユダヤ人レストランに手榴弾が投げ込まれる事件や、
墓が荒らされる事件。
エアーフランスのハイジャック事件。
2年前には、イスラム原理主義社によるユダヤ小学校で乱殺事件も起こっている。
毎年、報道はされないけれど、2、3件のテロは事前に回避されているそうだからその数たるや。
今回の事件、水がコップからあふれ出る最後の一滴だったかもしれない。

さらにこの2件、大がかりな組織で動いたというより、
個人あるいは少数の人間がイニシアティブをとって武装し、行動を起こしたように見える。
その分、事前に食い止めるのが難しく、危険性が高い。


フランス人は,人種の混合で成り立っている。
生粋のフランス人って誰のこと?というくらい、
ヨーロッパ諸国の混血、
アフリカ系黒人、
アフリカ系アラブ人
ヴェトナム、ラオス、
インド、中国、
フランス領出身の黒人、
フランス領出身の中国人
などなど、数え切れない人種がいる。

フランス国籍を所得したばかりの人もいれば、2世3世もいる。
フランスで生まれ育ち、父母の母国語は話せるけれど、フランス以外はよく知らない。
とか、
見た目はアジア人だったり、アラブ人だけど、フランス語以外は全く判りませんという
完璧なフランス人。
「おばあちゃんはイタリアとイギリスのハーフ、おじいちゃんはベトナムとノルウェーとフランスの血が混じっていの」
と誇らしげに言っていた生徒の顔を思い出す。

そんな社会に、今回の事件はものすごい危機感をあたえた。

シャーリーヘブドの事件を利用してイスラム教徒への風当たりが強くなる。
イスラムに対する差別は(認めたくないけれど)多少なりとも存在する。
火に油を注ぐ結果になる可能性が高い。
実際に暴力事件が数件起こっているらしい。

ヴァンセーヌの人質事件によって、ユダヤ系フランス人は恐怖感を強めている。
パレスチナのせいで、もともとユダヤ人への批判はつよい。
影響された原理主義者たちが、どんどんユダヤ人を標的に,テロ行為を仕掛けてもおかしくない。
イスラエルに移住する人が増えているという。

この風潮が強まれば、フランスは空中分解する。
小さな紛争が、大きな嵐を呼び、手がつけられなくなって、内乱に発展してフランスが空中分解する。
そういった危機感が
白人系フランス人、
黒人系フランス人、
ユダヤ系フランス人、
アラブ系フランス人
を含めて波動のように広がっていったのではないか。

フランスに来て、住み着いた人たちの多くは、
シャーリーヘブドが存在できるようなこの国の自由を愛している。
独裁者のもとびくびくと暮らしていた人や、戦火をくぐり抜けてきた人々もいる。
その人たちにとって、フランスはやっと得た自由の地である。
自身の背景はともかく、その自由を守りたいという思いが、この個人主義の国に一種の団結を作ったんじゃないかと、
勝手に想像している。

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16:26 日記・雑記 | コメント(0) | トラックバック(0)
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